機能コネクトームと全脳空間トランスクリプトーム:2025年の脳科学最前線

総合

2025年の最大トピック1:機能コネクトームの公開

2025年4月9日にNatureで発表されたMICrONSの研究は、覚醒マウス視覚皮質の機能イメージングと連続電子顕微鏡再構成を同一体積で統合し、約7.5万ニューロンの活動と立方ミリメートル規模の配線を結び付けたデータセットを公開した。

再構成には20万以上の細胞と約5億シナプスが含まれ、層や細胞型の結合様式を三次元で比較できる。公開ポータルで回路構造と機能の両方を可視化できる点が実務的に大きい。

最大トピック2:全脳の空間トランスクリプトーム

2025年のNeuron論文では、snRNA-seqとStereo-seqを組み合わせて全脳の空間トランスクリプトームを構築し、400万細胞超、29,655遺伝子、308細胞クラスターを単一細胞解像度でマッピングした。

皮質サブリージョンや脳幹などの領域特異的遺伝子発現を空間で比較でき、疾患研究や標的探索の基盤になる。

現場での使いどころ

  • 機能、配線、遺伝子の三層データを同一座標で扱えるため、仮説検証の往復が短縮する。
  • 公開データにより再解析や手法比較が進み、再現性の担保がしやすい。

2025年は、脳科学が大規模データ統合の段階に入った節目の年といえる。

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