2026年2月28日 時点整理:米国・イラン情勢は「核監視の空白」と「制裁圧力」で緊張継続
米国とイランの対立は、2026年2月下旬時点で核開発監視の不確実性と経済・金融制裁の強化が重なり、緊張が高止まりしている。軍事衝突への直接的な拡大を回避するシグナルは一部にあるものの、核監視体制の不透明化と制裁の応酬が、短期的な安定化を難しくしている。
最新の焦点1:IAEAが「濃縮停止を検証できない」と警告
2月27日に報じられた国際原子力機関(IAEA)関連情報では、イランの一部主要施設に対する査察アクセス不足により、同機関が濃縮活動停止の有無を十分に検証できない状況が示された。これにより、米欧側の不信感は強まり、外交交渉の前提となる「検証可能性」が再び最大の争点になっている。
最新の焦点2:米財務省は2月25日に対イラン制裁を追加
米財務省(OFAC)は2026年2月25日、イラン産石油の迂回輸送網(いわゆるシャドーフリート)や、弾道ミサイル・先進兵器調達に関与したとされる個人・企業・船舶に追加制裁を発表した。米政権は「最大限の圧力」路線を継続しており、金融・海運を起点にイランの外貨獲得と兵器関連調達を同時に絞る構図だ。
市場・安全保障への含意
- エネルギー市場:輸送網への制裁強化は、供給懸念を通じて原油ボラティリティを高めやすい。
- 中東の偶発リスク:代理勢力や海上インシデントを経由したエスカレーションの余地が残る。
- 外交余地:核監視の再接続(査察アクセス回復)が、緊張管理の最重要条件となる。
見通し
直近のシナリオは、「制裁強化が先行し、検証協議が後追い」という非対称な進行である。米国側は制裁と抑止を維持しつつ、イラン側が査察枠組みの再受け入れに動くかが、2026年春の情勢を左右する分岐点となる。
※本稿は2026年2月28日時点で公表済みの米財務省発表および主要報道機関の情報に基づく情勢整理。


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